アートフェア-リポート scope New York 2006

初めて参加したアートフェアー、scope New Yorkの報告です。
このアートフェアーはホテルの部屋を利用して行うので有名なものでしたので私でも気楽に参加できるかな、と考えて応募してみようと以前から思っていたのですが,今年はブースを使っての展示になり本格的な展示ができると期待して出かけました。会期は2006年3月10日〜13日の4日間ですが、搬入と飾り付けの為に8日に行くことにしました。

スクープホームページURL:http://www.scope-art.com/main.php

2006年3月8日(水)

UA800便で成田を出発、同日8日予定より早く14:35にJFK空港に到着しました。そのままお手伝いしてくださった木村さんと一緒に、予約してあった運転手つきミニバンに乗って一路作家平松賢太郎さんの待つJuvenal Reis Studioへ向かいました。クイーンズボロー橋の近くのその区域には沢山のスタジオがあって、アーティスト達の活動の場所として活気がありました。今回はブースで使うテーブルや椅子や布などをすべて平松さんに借りることになっていたので、作品だけでなくそれらを運ぶ為何度も部屋と車を往復しましたが約30分で積み終わりました。それから11丁目の会場までがマンハッタンらしい渋滞で時間がかかりましたが6時すぎには到着。ブースの設置にあたっては慎重に作品の位置を相談して、平松さんはそこで100号2点のキャンバスを張りました。

3月9日(木)


向かって左側の壁(平松賢太郎作品)

正面左(平松賢太郎作品)


正面右(平松賢太郎作品)


向かって右側の壁(与那覇大智作品)


消防車と記念撮影

2時までにブースを完成させて夕方のレセプションに間に合うようにという事務局の指示に従って2時前には設置が終わりました。

日本からの参加はギャラリーイセヨシとギャラリー舫だけでしたので、イセヨシの和田さんと一緒にレセプションに参加しようと待機していたところ、4時半に全員外に出るようにとの指示があったので玄関を出るとなんと消防車が5台もとまっているではありませんか。次々に到着するプレス関係の人たちもみんな外で待ちながら写真など撮っているので私もミーハーに記念撮影。しかし、結局何があったのかよくわからない(英語が聞き取れない!?)まま、その日のレセプションはキャンセルとなりました。古いビルだったのでどうも小さなガス漏れなどがあったらしく消防士が何度も出入りしていました。

3月10日(金)初日


フェアー会場受付

Person-1

作家の平松さん

前日の消防署検査が朝まで続いていて開始が遅れたものの、何事もなかったように大勢の人々が入って来ました。 皆さん結構平松さんのPerson-1(写真参照)に注目。「とても好き」という人が数人いて期待するも、なかなか買ってくれる人は現れません。少々心配になっていたところで、通訳でお手伝いしていただいたたかさんが「初日は皆様子を見てまわっているので、実際に買う人は明日と明後日に来ますよ」と言ってなぐさめてくれました。その後与那覇さんの小品を気に入ったという男性が、最後の日に取りに来るからと予約してくださいました。夕方になって事務局がテキーラとウオッカのボトルを各ブースに配り初めて、全体がパーティのムードで盛り上がってきていい気分の紳士淑女が陽気に観てまわります。私もウオッカをジュースで割ってかなり口が回るようになっていました。

3月11日(土)


Galerie Conrads,繊細な色鉛筆で描かれた大作

Galerie Conrads,韓国の作家の大きなキャンバス

Koelsch gallery,新聞紙を使ったオブジェ

Paul Kopeikin Gallery,巨大な子供の泣き顔の写真

ハーフ、バイリンガルの友人ドロシーが手伝いに来てくれて、来客も更に多くなりあっという間に平松作品大作3点は商談成立。ファイルで持って行った高島進さんのドローイングも好評で売れました。やっとほっとしたものの小品はなかなか決まらず・・・。NYの人は家が大きいせいか細かい作品には目が行かないようです。合間に他のブースを観てまわりました。舫の目の前はドイツ・デュッセルドルフから来たGalerie Conrads、繊細な色鉛筆で描かれた大作と韓国の作家の大きなキャンバス、圧倒されました。右隣はヒューストンから来たKoelsch gallery新聞紙を使ったオブジェが非常に美しい仕上がりでした。反対隣はPaul Kopeikin Galleryで巨大な子供の泣き顔の写真で、精度の高い見事な発色のプリントでした。

3月12日(日)

更に大勢の人が出入りしました。平松さんの売れてしまった作品も同じようなものがあったら欲しいという人が複数あったので、連絡先をいただいて後日お知らせするという方法もとりました。高島さんのファイルも一時ひっぱりだこ状態で、中身を戻したり包装したりで大忙し。

3月13日(月)

来客は結構多かったですが「買うつもり」の人はすでにもっと早いうちにいらしていたようで、作家や美術館系の「観に来た」人が多かったようです。予約してくださったお客様が作品を引き取りに見えたり、何度かいらして迷っていたカップルが最後に平松さんのドローイングを買ってくださったりで、あっというまに閉店時間となりました。

とても良い位置のブースをもらったので驚くほど人が来てくれましたが、それでも他のアートフェアーと比較すると少ない方なのだそうで日本で静かにお客様をお待ちする展覧会と海外とのギャップを実感しました。日本でも東京アートフェアーなどは大勢の人を集めたようですが、現代アートを「買う」ために来場する人はまだそれほど多くはないのではないでしょうか。海外のアートフェアーに参加しているギャラリーさんの気持ちが少しわかったような
気がします。この活気はなかなか忘れられないものです。事務局からの結果報告メールによれば、14000人の入場者があって総売上750万ドルくらいになったとのこと。有名なarmory showなどは15万人以上の入場者だとのことですからそれからすれば小規模ながら、若手のギャラリストや作家が多くてお祭りのようにイベントも盛り沢山のscopeもそれなりに話題になっているのだそうです。まずは初心者には向いていたようですから、これからステップアップしていきたいと思っております。

ギャラリー舫・平野和子