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水口和紀
Kazuki Mizuguchi

2010年の個展より
ーSilence ー

街角でも山中でもスケッチブックを広げればそこには静寂の空間が出 現します。
街のざわめき、人の気配、風の音、虫の羽音、全てがゆっくりと遠ざかっていきます。
うだる様な暑さの中でも、かじかむ様な寒さの中でも時間は止まったように流れます。
対象と自分との距離を一つずつ確かめながら、紙の上に描きとどめていきます。
水面に水滴を落とした時の波紋のように中心から周辺部へ向かって意識と描画が広がっていき、その波が静まるように画面が落ち着くとスケッチが終わります。
そうして集めた欠片たちをこぼれない様に画面に残します。
    水口 和紀


作品について

緑青シリーズ:木製パネルに麻布を張り込み岩絵具で下地をつくります。 その上に銅箔を1~4回ほど張り、薬品で処理して化学変化をおこし、緑青化してあります。さらに、銅粉とアクリルメディウムと薬品で再度調整し岩絵具の緑 青(原料:孔雀石)で仕上げをしています。 線描は白録(緑青の細かいもの)と方解末(大理石の粉末)を混合したもので行います。描画には岩絵具と膠のみを用います。 出土した古代の鏡の青銅色のような美しさの上に、「今」を映したいと始めた技法です。